インテリア “テイスト”
こんにちは。あいです。
さて、本日はインテリアスタイルに関するお話しです。
インテリアのスタイル分けについて、欧米と日本では大きな違いがあります。
ちなみに欧と米でも違いはありますが、アメリカは歴史のレールがヨーロッパと直結していますので、大きな違いではありません。欧と米で私が認識している違いというのは言葉の使い分けで、ヨーロッパ、特にイギリスの方では「テイスト」と言いますが、アメリカでは「スタイル」と言います。
これらは基本的に同じものを指しますが、日本で浸透している”テイスト”という言葉はまた違った意味合いであるようです。
日本でなじみがある”テイスト”というのは「モダン」、「エレガント」、「ナチュラル」、といったもので、これらは多くの人にとってなんとなく雰囲気はつかめるけれど、至って抽象的なものです。
何をモダンと感じるか捉えるかの匙加減は人それぞれです。何にエレガントさを感じるかもその人の主観に基づいた見え方があり、万人に共通するものではありません。
ですので、これらを基軸にインテリアを組もうとすると人それぞれの認識の違いが生まれてしまいます。
アメリカでも、もちろん主観で判断が分かれることが無いわけではありませんが、「これがこうだからモダンスタイル」といったような説明が必ずできます。さらにモダンスタイルにもたくさんの種類がありますが、それぞれに説明が成り立ちます。
説明ができるということは、再現することが出来るということです。逆にいうと説明できないものは、再現することもできません。
日本の有名なスクールでインテリアの勉強に時間もコストも費やしたのに、「自分でデザインができない」や「スタイルの認識が曖昧で結局イマイチよく分からない」というお悩みをしばしば耳にします。
その方々はきっと、一生懸命用語を丸暗記したり、立体の書き方をひたすら練習したけれど、残念ながら、スタイルの種類やその定義のところを十分に教えてもらえず、いわゆる”テイスト”どまりだったのだと思います。
「そんなことより最終的には個人の好みとデザイナーとの相性」という考え方もあるようですが、私にはこれは少し無責任に聞こえます。
相性や好みよりも前の段階で、デザイナー側に明確なスタイルの認識があれば、カウンセリングでクライアントに的を射た質問をして、クライアントの真の好みやデザインに必要な情報を正確に集める事できるはずです。
スタイルの認識ができるかどうかは才能ではなく知識です。
自分には実力がないと思う方、単にまだ足りない知識を補うだけで解決する可能性が高いです。また、カウンセリングトークが難しい方、これも語彙の引き出しが足りないだけかもしれません。
自信が無い方、どんな事がまだできないのかを知るだけで解決できるかもしれませんよ。参考になれば幸いです。
Have a beautiful day,
Ai