こんにちは。あいです。
今回はインテリア関連の仕事をしている側の目線での話です。
住環境を新しくしたいと思った時、最近では誰でも簡単に自分の好きなインテリアの画像手に入れる事ができます。そしてそれをプロの元に持参します。そこから、それをたたき台にしてイメージを膨らませます。
しかも、最近のそういったイメージ画像の多くは海外インテリアである事も多いです。
その画像が何のものなのかという背景解説について、日本語だったら一読するところを英語だったらスルーする方も多いです。ですので、本当に写真の見た目だけでパッと選ぶという事も多いでしょう。写真ありきのインスタなどは内容については写真に語らせるというのがコンセプトなのでそれはそれで間違いないと思います。
そんな、誰でも簡単に手に入れられる画像ですが、
その道のプロが見たらイマイチ怪しい画像もたくさんあります。一見の雰囲気が良いけれど、実現するには機能性が伴っていない見かけだけのインテリアも割と多いです。
なので単に海外インテリアへの憧れから、見つけた写真を表面的に真似をする形で理想のインテリアを叶えようとするのはすこし危険です。
一方でクライアントは多くはインテリアについては知らないからプロに頼んでいるわけであって、好きなイメージを伝えるにあたって失敗写真を選んでいる事も非常に多いです。
クライアントはコミュニケーションツールの一つとしてそれを選んできたにすぎず、無知な人ほど写真の通りにしてほしいという切り出しで要望を伝えてくる感じですが、良く話を聞くと、多くの場合は、単にその写真の通りにしてほしいのではなく、何もわからない目線で選んだ、自分が好きだなと思う写真について、プロの意見を聞き、それをベースに自分の理想に近づく手伝いをしてほしいというのが、クライアントが期待していることです。
ということで、それが失敗写真かセオリーにあったものなのかについては、当然プロ側で嗅ぎ分ける必要があります。残念ながら、単に業界にいる経験の長さや、経験から自分なりに身に着けたセンスでは、その感度に磨きをかけるのは難しく、自分が見ている写真が自分の好みのスタイルかや、得意分野かどうかはわかっても、写真のどこは真似をしたら危険で、どのエッセンスをそのクライアントにカスタマイズしてあげればよいのはについてのピントを合わせるのは難しいです。
英語が使えても、検索力があっても、自分の好きなインテリアについて自己分析がしっかりできていても、ある程度インテリアの正解を知らなければ、セオリーに沿った、質の良いインテリアの写真には行き当たりません。
このあたりの目を養う一番の上達の方法は、インテリアのセオリーを理解して、淡々と知識を肥やしていく事です。プロになっても絶えず勉強が必要な世界です。資格の為とかではなく自分の為にする勉強です。逆に、質の良い勉強していれば、インテリア初心者でも仕事は転がり込んできます。
目を養うアウトプットの機会とし写真を見てアレコレ分析したりするのは非常に役に立ちます。自分のセンスという感覚のフィルターで見るのではなく、セオリーを用いて、どこがどうだから良いあるいは悪いと言語化できるかどうか、というのがポイントです。
いろんなインテリアの画像を見て、自分がこれまで勉強してきた事で身に付いた知識というフィルター越しにその画像を見たら、何かしら気づきがあると思います。スタイルの分析ができた、画像の中のインテリアのミス、色のパレットや柄合わせ、素材の組み合わせや照明のルールなど。本当にいろんなキーワードが隠れています。
アウトプットの機会として非常に有効ですので、インテリアの勉強をされている方にお勧めです。
さて、下の写真は一見良い感じですが、問題もあるインテリアです。この写真が好きだと見せてくれたクライアントさんのダイニングに採用するにあたってに何かお伝えしておく事は見えますか?

Have a beautiful day
Ai