こんにちは。
あいです。
今日はモールディングの話です。
モールディングというのは、部屋の床や壁、天井の周囲を飾る細長い装飾のことです。
日本の家にはモールディングがほぼなくて、巾木と言われるもの(床と壁の間の細長い装飾)だけなんて言う事も多くありますが、モールディングは部屋全体の雰囲気を変えるキーになる重要な存在です。
そもそも、日本の家にモールディング文化が根付いていないのは、日本には、古代メソポタミアから始まり、欧米を中心に発展したようなモールディングの歴史がない事と、ミニマリズムの考えが主流であったミッドセンチュリーモダンを軸に発展してきた背景が理由ではないかと考えています。
アメリカの住宅には、もちろんスタイルによりますが、基本装備に近いぐらいの感覚でモールディングがついています。デザインをする時もモールディングは必ず忘れないように気をつけましょう、という感覚です。
現代の日本でも、多くの人は椅子に座り、ベッドに寝るという、いわゆる洋式の生活をしています。それにともなって、家具もそれにあったものになってきています。にもかかわらず、日本の住宅と海外インテリアに大きな違いを感じてしまうのは、このモールディングが無いという点も大きく影響していると思います。
モールディングと一言に言っても、種類は豊富にあり、その派手さ加減やデザインの特徴というのはスタイルや好みによって分かれてきます。でもいずれにしても、何かしら見た目の美しさを求めて壁を飾ります。
美しさを追及するという事自体が、無駄という価値観の人もいらっしゃるでしょうから、モールディングがあって然るべきというつもりはありませんが、美しさを求めて時間と手間とお金をかける事は無意味ではありません。美しい事に意味を感じる人にとっては重要ですし、生活環境が美しく整っていることで精神が安定したり、新たな活力のきっかけにもなります。
そんな壁のモールディング、家具を買うほど高額でもない割には、インテリア全体の雰囲気に与える影響は大きいです。
ただデザインに細かいルールはないものの、闇雲につけて美しい物でもなく、これにも適したバランスというものがあります。こうした事に関する知識を持っている人が増えて、日本にもっと美しい壁が増える事を願っています。
Have a beautiful day,
Ai
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