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「ある質問」でわかる。頼りになるデザイナー

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シカゴのインテリアデザイナーのあいです。独自開発したインテリアデザイナー、コーディネーター養成講座には現在100名以上が在籍。無料講座も提供中。インテリアのノウハウやトレンドなどを随時ブログ等で発信しています。
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こんにちは。あいです。

今日はデザイナーからお客さんへの「ある質問」で、デザイナーの実力が見えますよ、という話です。

 

いきなり結論を言ってしまいますが、その質問とは、

「どんなスタイルが好きですか?」そして、「この選択肢だとどれがいいですか?」です。

お客さんとの対話でこんな質問をした事があるデザイナーの方も、お客さんの立場でこのように聞かれたことがある方も多いと思います。

でもこれ、実は少々レッドフラッグな質問です。

 

なぜかというと、まず、これらの質問の回答を正確に自分だせる人はデザイナーの助けを必要としていません。何がベストオプションか分からないから相談しに来ているという状況で、ストレートな回答を求められても、答えを持っていないというのが普通です。

にも関わらず、スタイルについてダイレクトに聞かれてしまうと、お客さんは分からないなりに知っている言葉で「○○スタイル」という表現をするかも知れません。でも、その表現でイメージするものが、向こうとこちらで同じ認識ではないケースが多いです。

 

例えばお客さんが「ナチュラルなインテリア」と回答したとします。

でも、そもそも何をナチュラルと思うかの価値観の違いの幅は大きいです

  • 自然色にそれを感じるのか、
  • 加工の程度の少なさにそれを感じるのか、
  • 素材そのものにそれを感じるのか、
  • それとも植物など自然界のものが持ち込まれている様子にそれを感じるのか、
  • まさかの単にベージュやアイボリーなどのニュートラルカラーを指しているのか。

そして、ナチュラルをデザインに反映しようとしたときに、

  • アールデコをナチュラルな素材で表現する事も可能であれば、
  • メディテレーニアンスタイルの採用が最適な場合もあれば、
  • コンテンポラリーモダンをニュートラルカラーで表現する方法もあれば、
  • クラシカルなインテリアを素朴に表現するのが回答だという場合もありますし、
  • クラフツマンスタイルの思想がナチュラルだという形で腑に落ちる場合もあります。

「結局どういうスタイル」ってところがデザインの軸になってくるのですが、お客さんは上記で挙げたような、細かい知識は持っていません。

 

解決策としては、

好きなスタイルをダイレクトに質問するのではなく、お客さんが自信をもって自分で選べるように情報や知識をシェアしてあげるような会話、思考やアイデアを整理してあげるような会話をとおして、相手のスタイルをどう表現すると最も最適化できるのかをリードするようにします

これがプロの意見を聞きたい方が期待されている事かと思います。プロはそういう仕事をする為に、スキルをつけ知識の引き出しをもっているのです。

4月から新しい職場でお仕事をされる方も多いと思います。お客さんの思いをしっかりキャッチしてリードできるようなデザイナーが増えると嬉しいです。

 

HAVE A BEAUTIFUL DAY
AI

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シカゴのインテリアデザイナーのあいです。独自開発したインテリアデザイナー、コーディネーター養成講座には現在100名以上が在籍。無料講座も提供中。インテリアのノウハウやトレンドなどを随時ブログ等で発信しています。
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