「センスが無くても大丈夫」って本当?
こんにちは。あいです。
先日開催したコース説明会の最後に、
「『センスが無くても大丈夫』と言われても、やっぱり『いやいや必要でしょう~』と思ってしまうのですが、そこのところどうなんでしょうか?」
という質問を頂きました。
もちろんその場でもお答えしましたが、やはり気になる方が多いトピックかとも思います。
ということで今回は、「インテリアデザインにおいてのセンスとは?」という解説と、なぜ「無くても大丈夫」と言えるのかという理由を改めて書いてみたいと思います。
まず“センスが良い”というのを、私が感じるところで説明をすると、
- 色が正確に見えている
- 柄の使い方を知っている
- 適度なバランスを知っている
この3つが揃っていると”センスが良い”と言えるのではないかと思います。特に専門的な勉強をしていなくてもセンスの良い人というのはどのフィールドにもいらっしゃいますが、それぞれ具体的にどういう話なのかもう少し掘り下げてみます。
ひとつ目、色のアンダートーンを正確に見分ける目をたまたま持っている人。
これは実際にはみなさん、それぞれにどこかしらで何等かの訓練をされているのではないかと思います。先天的なものではないと私は考えています。
例えば、メイクやファッション、料理、着物、アート、ネイル、お花などは間接的に色の訓練ができるところかもしれません。ご実家のママがインテリアにこだわっていつも家が整っていたという環境で、知らない間に目が訓練されてきたかもしれません。洗練されたホテルやレストランなどで仕事をしている人は、その環境が美しく整ったものを見る目を養ってくれているかもしれません。
私の場合は、画家であった祖父から色に関して、かなり小さな頃から遊びとして訓練を受けていたように思います。「この赤の中に何色が見えるのか。」「この青には黄色が入っているね。」「その色の中に見えている色を実際に混ぜてごらん。」このおかげで、その色が何色と何色がどれくらいの匙加減でできているのかが想定できるようになりました。この知識は当時想像もしなかったインテリアの世界で今活きています。
ふたつ目の柄の使い方。
柄のジャンルやスケール、密度、それらが与える印象というものをマスターしている人です。私はこれについては特に訓練をされてこなかった為、攻略には苦労しましたが、セオリーの理解と練習により得られたスキルです。一方、テキスタイルやグラフィックアート、着物などの世界におられた方にとっては、大したハードルではないかもしれません。
みっつ目はバランスです。
クリーンなデザインが好きか、派手なものが好きかでも実際の匙加減は変わってきますが、これを攻略している人は退屈とやりすぎの境目を知っています。繰り返しのリズムのちょうど美しいところを知っているという感じです。音楽やダンスに興味のある人は攻略しやすいかもしれません。料理やメイクに興味のある人もこのリズムやハーモニーについて勘が良いかもしれないです。
私が生徒さんの作品を見ている中で感じるのは、「インテリアのセンスが良い」と言われる人は、これらについてある程度ベースの感覚が揃っている人のようです。
こう言われると、「どれ一つ自信が無いけど、デザイナーになりたい」という人は焦っているかもしれないですね。
でも、アレコレ説明したように、これらは後天的な要素が非常に強く、意識さえできればインテリア以外の世界でも磨く事ができます。つまり後からでも何とかなるという事です。
私が謳う「センスがなくても大丈夫」というのは、そういう理由です。
センスがあるのかないのかさえ分からない人は、作品を見て私が判断しましょう。何が不足しているか分かれば解決の方法を見出す事ができます。これがセンスを磨く為の訓練です。
「センスに自信が無い」という所で迷っている人の背中を押す事ができたら嬉しいです。
HAVE A BEAUTIFUL DAY
AI