国際基準のインテリアデザインをアメリカからおとどけします

見せる収納と隠す収納の比率

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シカゴのインテリアデザイナーのあいです。独自開発したインテリアデザイナー、コーディネーター養成講座には現在100名以上が在籍。無料講座も提供中。インテリアのノウハウやトレンドなどを随時ブログ等で発信しています。
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こんにちは。あいです。

 

インテリアデザイナーは家の中における「物と事を把握して、機能性と美しさを追求する」のがゴールです。
言い方を変えつつ、切り口を変えつついつも言っている事なので、聞き飽きた方もいると思います。

 

さて、今日は収納のトピックです。家の中で起こる事に対して理に適うように物を場所を決める、もしくはその助けをするのもデザイナーの役割なのですが、日本のクライアントとこのトピックについて会話をしていると、「とりあえずスッキリ見せたいからできるだけ隠す収納にしたい」という要望をよく聞きます。

 

普通に同感。。。意外とそういう方も多いでしょう。

 

一方で、日本のインテリアはのっぺりしている、なぜだろう?モールディングがないから?家具にデザインがないから?
いろいろと要因はあると思いますが、のっぺりの原因の一つに、収納のプロポーションについて無頓着であるというものもあります

 

極端なミニマリストやマキシマリストはこの限りではありませんが、しまい込みたい人の中には、冷蔵庫もシンクもカウンタートップも丸ごと隠したいという極端な発想もあったりします。そうした生活感を徹底的に排除したい人もいますが、よく考えて欲しいのは、その場所は生活をする場所である事。

 

機能だけ追求すると結果的に生活感があふれ、美しさだけを追求すると生活がしにくい。どちらもインテリアとしてはNGです。機能性と美しさの両立がなければ失敗です。この2つを両立し、整理整頓できるのが美しく丁寧な生活の基本装備といったところです。

 

収納の黄金比率は20:80。20見せる収納 : 80見せない収納 です。

 

理想は各部屋ごとに必要なだけの収納力がある事で、しかも普段の生活の動線上に組み込まれている事です。ここにその部屋で発生する用事にかかわる物の80%を収納でき、20%を見せる収納にもっていけば、空間はごちゃごちゃする事なく、そして空っぽな感覚を持つ事なく、うまくものが配置できます。

 

20%の見せる収納については、色や形やプロポーションがインテリア全体のコンセプトやカラーパレットと合うように気を使うようにする必要があります。

 

このあたりに気を使っていくと、機能性と美しさの両方を追求していくことができます。

 

つまり、「今の家の収納力=自分の持ち物の80%」がキーです。20%は見せる収納ということです。80%を収納できないなら、持ち物が多すぎるか、自分の生活に家(の収納力)が合っていないか、のどちらかです。つまりライフスタイルを見直して物を手放す、あるいは収納を増やすか足る場所に引っ越しするか、このいずれかが解決法です。


image source: https://www.californiaclosets.ca/en/living-area/family-room/

Have a Beautiful Day
Ai

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