国際基準のインテリアデザインをアメリカからおとどけします

微妙な色の差が気になるアメリカ人

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シカゴのインテリアデザイナーのあいです。独自開発したインテリアデザイナー、コーディネーター養成講座には現在100名以上が在籍。無料講座も提供中。インテリアのノウハウやトレンドなどを随時ブログ等で発信しています。
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こんにちは。
あいです。

私が住んでいるシカゴエリアはここ最近暖かい日が続いています。日本に住んでいたころは暦の上で季節が変われば、その季節らしい服装に気をつけていたのですが、こちらではそれぞれ自分がどう感じるか次第みたいな感覚なので特に季節の変わり目の服装はバラバラです。玄関にもサンダルとブーツが両方あるような勢いです。

さて、私は昔、アメリカにはインテリアの選択肢が沢山あるのでみんなそれなりにインテリアが得意という印象があったのですが、実際はそうでもないようです。私がインテリアデザインをやっているという話になれば、助けを求められる事も結構あります。でも総じて私が感じている事は、「アメリカ人は色を見る力が高いのではないか」という事です。

日本ではグレーと言われる一つの色も、こちらでは幼稚園生ぐらいの子どもですら、クールグレーとウォームグレーを普通に使い分けています。クールグレーというのはアンダートーンにブルーが入っていてウォームグレーはアンダートーンに赤や黄色を感じるような色です。

先日、息子の親友のママがテキストしてきて、「壁の色を総替えしようと思っているけど、一週間後にペインターが来るのに色が決められないので、ちょっと見に来て相談に乗って欲しい」との事でした。400㎡ぐらいある大きな家の一階全てを塗り替えたいらしく、家自体は15年ぐらい前のデザインで、本人の好みとも違いがありました。本人はモノトーンやシルバーが好きで、都会的ですっきりしたインテリアが好きなのに対して、そろそろリモデルの時期を迎えたその家は全体的にやや温かみのある色合いでした。

問題は本人の好みに寄せて新しく買った家具の色とスタイル、そして今回の模様替えでは触らない大きなキッチンキャビネットの色とのバランスでした。

ペインターが利用するペイントメーカーはだいたいベンジャミンムーアかシャーウィンウィリアムスです。今回のペインターが贔屓にしているのはシャーウィンウィリアムスと聞いたので、私は早速ショールームへ行き、予め考えて選んでおいた色のサンプルをピックアップしておきました。

そして現場に行って、最終的に1-2色まで絞りましたが、もう白が0.5滴入っているかいないかの違い、黄色が0.5滴入っているかいないかの違いのレベルで迷うこと数十分。途中雑談に脱線しながらも、広い家を一緒に歩きまわりながらあれこれと相談に乗りました。

以前にファブリックのショールームで仕事をしていた時にも感じましたが、この微妙すぎるレベルの色の違いにものすごく慎重になるのはもしかしたらアメリカ人の特徴なのかもしれません。特に色の訓練を受けていない人でも結構細かいレベルで色の見分けがつく事にいつも驚きます。

私は子供のころから訓練されていたおかげで割と正確に色が見えている方なのですが、日本では他の人が微妙な色にこだわるというのはあまり感じない事だったので、一般的に大雑把と言われてしまうアメリカ人のそういう繊細なところがとても興味深いです。


違いが分かる人✋

Have a beautiful day,
Ai

Image picture source: https://www.sherwin-williams.com/

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