WABI-SABIと大量生産
こんにちは。あいです。
シカゴではセミの大量発生です。周期の兼ね合いで大量発生をしている2024年の夏です。日本のセミより小ぶりで目が赤くて、大量に飛び交っているので結構気持ち悪いです。
さて、書き出しとは全く関係ないのですが、
「ワビサビ」という日本語は、カラオケやカローシ(過労死)、イキガイ(生き甲斐)等と並び、英語圏でも単語化しており、ジャパンディスタイルのトレンドとともに、インテリア界にもののあり方を表現する言葉として定着している感じです。
このワビサビという言葉は要は、「物事が完璧ではない様に美しさや意味を見出す」というのが本来の意味だと理解しています。経年劣化を”味”と捉える感じとか、手仕事による個体差を個性と捉える感じとかに魅力があります。
機械生産ではありえない”不均等さ”こそが味なのですが、これがトレンドになってしまうと大量生産という発想とは切っても切れなくなってしまうのが先進国の特徴ともいえます。早くて、確実で、均等に大量生産できる事が最大の魅力である機械生産で、計算により事前に決定された箇所に“完璧な不完全さ”を表現するという、本来のあり方から真逆の姿を追求する量産されたワビサビがたくさん出回っています。
「こんなのは偽物だから避けましょう」という話ではなく、自分の好きなものが手頃な値段で手に入るというのを魅力であると捉える人もいるでしょう。これもまた個々の自由だと思いますが、もともとのワビサビのこころからは大分離れてしまってはいます。
インテリア、つまり人が生きる空間というのは、住まう人の生き方や価値観、考えかた、捉え方を表現する場所です。家の元々の構造などはさておき、中に置くものというのは自分の選択によって成り立っています。
ワビサビの矛盾についてはあくまでも一例ですが、インテリアスタイルにも背景にある思想や何を良しとしているのかという本質が存在しています。
流行りや見た目を追いかけることも否定はしませんが、そのインテリアの本質と、自分の生き方や考え方がマッチするととても心地の良い気の流れる空間になると思います。
一度立ち止まって見るきっかけになれば幸いです。
HAVE A BEAUTIFUL DAY
AI