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ウェットバーとドライバー

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シカゴのインテリアデザイナーのあいです。独自開発したインテリアデザイナー、コーディネーター養成講座には現在100名以上が在籍。無料講座も提供中。インテリアのノウハウやトレンドなどを随時ブログ等で発信しています。
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こんにちは。あいです。

さて、今回のトピックは住宅におけるバーエリアのトレンドの話です。

 

「ウェットバー」や「ドライバー」という言葉を聞いた事がありますか?簡単にいうと、どちらも普段使用するキッチンとは別の場所にあるバーエリアのことです。

これらは、その家の住人がわざわざキッチンに行くことなく簡単に飲み物にアクセスできる、そしてその家を訪れた来客にドリンクを振る舞うというエンターテインメントを目的とした設備です。

設置場所はリビングや主寝室、シアタールームや廊下など、もちろんこれは誰が使うのかによって変わってきます。

 

そのうち、シンクを備えているものが「ウェットバー」と呼ばれます。ここでは簡単にグラスをすすいだりする事ができます。さらにもっと設備が整っている場合だと、製氷機、食洗器、冷蔵庫までそろっています。

北米圏の歴史を追いかけてみると、キッチン、ダイニング、リビングとそれぞれが部屋として仕切られていたので、必要な部屋に設えたウェットバーなる物は動線をショートカットできるという点で非常に人気があります、ありました。

しかしながら、近年はオープンコンセプトが人気という事もあり、普段使いのファミリーダイニングルームと、年に数回しか使用しないフォーマルダイニングルームの両方を設けることをやめて、その代わりキッチンカウンターやアイランドを大きくし、ここに人が十分に座れるようにする、というデザインが主流になってきています。

そうなってくると、別室にウェットバーを作る必要性が下がりますので、水道工事を伴うウェットバーにコストをかけようという人も減少傾向にあります。

 

このあたりのトレンドから、ここ最近はウェットバーよりも「ドライバー」に人気があるようです。ドライバーというのはシンクのないバーです。水回り工事をしなくて良い点で、初期投資を抑えてどこにでも設置できるところが、取り入れやすいポイントです。

 

ということで、今の北米圏のトレンドとしては、住宅のバーエリアはウェットではなくドライに向かっているという話でした。

 

とはいえウェットバーが一概に古いものというわけではなく、使用目的や設置場所、コンセプトによっては、当然今でも有効な手段です。ただ「何となくラグジュアリーだから」という理由で大金を使ってまで設えるほどのリターンはなくなる傾向にありますので、費用対効果の面ではあまり良い選択とは言えなくなってきています。

 

Have a beautiful day,

Ai

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